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アメリカの価値観や文化の象徴!?② 「アーミッシュ」

 

「日本人は世界でも際立つ興味深い民族で、しかも感謝の念は特定の個人にだけなく日本全体に強く感じます (シドモア 明治時代)」 「シドモア日本紀行 講談社学術文庫」

 

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今回の記事では、「ピルグリム=ファーザーズ」と「メイフラワー号」という言葉が出ます。
アメリカやヨーロッパでは有名な言葉で、もう、知っていて当たり前の常識にもなっています。
ご存じなかった方は、知っておくといいですよ。
まずは、確認です。
アーミッシュとは、このような人でしたね。

「アーミッシュは十八世紀前半、宗教的な迫害を逃れてヨーロッパからアメリカに移り住んだ人たちを起源としている。

彼らは、電気や車、電話などの文明利器を使わず、同じ身なりをし、農業中心の自給自足の生活を旨として、日常生活のさまざまな場面で、互いに支え合い、助け合いながら、一般社会から隔絶して暮らしている。

この一般社会からの隔絶は、『あなた方はこの世にならってはいけない。

むしろ心を新たにすることによって、自分を変え、何が神の御心か、何が善で、何が神に喜ばれ、かつ、全きかをわきまえよ(ローマ人への手紙 12:2)』という聖書の一節に基づくものであり、アーミッシュの考え方の根幹を成すものである(「アーミッシュ」 堤純子)」

では、前回の続きです。

このアメリカの一画でひそかに生活していたアーミッシュが、2006年に次のような事件が起きて、世界の注目を集めることになりました。

 

 「トラック運転手の男が、突然銃をもって学校に押し入り、女生徒たち十人を閉じ込めて彼女たちを撃った。教師の通報で警官隊が学校を包囲し、犯人の男はその場で自殺(アーミッシュ」への旅 菅原千代志)」

 

不幸なことですが、銃を持って学校に侵入し、乱射して多数の人を殺害するといった事件は、今でもアメリカではよくあります。
去年の10月にも、オレゴン州の大学で銃の乱射事件が起きて10人が死亡しています。
こうした事件が起きても、アメリカの社会から銃はなくなりませんね。

 

むしろ、こうした事件を受けて、護身用に積極的に銃を持つ動きもあります。
なかなか、秀吉の「刀狩り」のような武装解除は、難しそうです。
ただ、このアーミッシュの乱射事件は、その後が変わっていました。

 

「アメリカのメディアは騒然とした。それは銃撃事件など珍しくもないアメリカ社会であって、絶対非暴力のアーミッシュ、さらに女の子が銃という暴力の犠牲になったという衝撃であった。

さらに人々を驚かせたのは、犠牲者の家族が犯人の家族を訪れ、赦(ゆる)したばかりか、同情の手を差しのべ、娘たちの葬式に招いたということだった。

犯人の葬儀に参列したのも、非アーミッシュよりアーミッシュの人数が多かった。世間の常識では考えられない行動だ(アーミッシュ」への旅 菅原千代志)」

 

このアーミッシュのあまりに寛大な「赦(ゆる)し」こそが、まさに彼らがアーミッシュであるという理由でもあります。

 

「アーミッシュは人間が人間を裁くことを拒み、自分たちの敵にさえも助けの手をのばす人たちである(同書)」

 

そして、この常識では考えられないような「赦し」の背後には、彼らの篤(あつ)い信仰があります。
以下は、「アーミッシュ 堤純子未知谷」からの抜粋になります。

 

・「主よ。私の同朋が私に対して罪を犯した場合、何度まで赦せばよいでしょうか。七度までですか」と問うペテロに「私はおまえに7度を70倍するまでと言おう(マタイによる福音書 第18章21、22節)」

・また、聖書にはイエスが、自分を十字架に打ちつけた役人に対して「父よ。彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているのかについてよくわかっていないのです(ルカによる福音書 第23章34節)」と彼らを赦し、神に彼らへの赦しを乞うている場面が描かれている

・「『ローマの信徒への手紙』第12章17~21節には『復讐(ふくしゅう)してはならない。復讐は神に任せよ。むしろ敵が植飢えていれば食わせ、乾いていれば飲ませよ。それは燃える炭火を彼の頭に積むことになるからだ。悪に打ち負かされることなく、善をもって悪を打ちましなさい』」

・アーミッシュは、このような聖書の言葉に従い、どような場合でも赦しを行うと同時に、その大切さを子どもたちに説いて聞かせている。

アーミッシュの人たちも、自分の子どもが殺されたのだから、言葉にならないような怒りや悲しみがこみ上げてきたはずです。
自分の子どもを殺されても、犯人の家族を訪れて赦(ゆる)し、娘たちの葬式に招くということ、さらには、犯人の葬儀に参列したということは、私にはちょっと信じられない気がします。

 

「人を殺した人をすぐに赦してしまえば、殺人はなくならないのでは?」とを考えてしまいます。
けれど、他人の目ではなく、ただ神の教えから判断することがアーミッシュという人たちなのだろうと思います。

 

個人的な感情を抑えて、自身の信仰を守ることを優先することで、驚くほど寛大な「赦し」という行為ができたのだという気がします。
前の記事で登場したアメリカ人から、このアーミッシュの人たちが税金を払わずに生活しているという話を聞いたのは、もう5年くらい前になります。

 

今でも、税金免除をされて18世紀の生活をしているのかは、分かりません。

 

その彼が言った「アメリカ的」というのは、アメリカ人でさえ驚くほど信仰を守り続けているアーミッシュという人たちのことではありません。

 
税金を免除するということを含めて、そうした人たちの信仰の自由を認めていることが、「アメリカ的」であり、それがアメリカという国の素晴らしさだと言っていました。

 

もともと、アメリカという国が生まれたきっかけは、「信仰の自由を守りたい」という人たちの願いからだった。
そうした人たちの中には、次のような、「ピルグリム=ファーザーズ」がいます。

 

「イギリスではピルグリムたちは、罰を受けることなしに自分の信仰信仰を貫くことができなかったので、だれにも邪魔されない場所を求めていました。彼らはバージニアへ向けて出港したのです(アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書 Japan Book)」

 

彼らが、ピルグリム=ファーザーズで、イギリスにいたときは、国王ジェームズ一世から弾圧を受けて苦しい生活を強いられていました。

 

彼らは、宗教的自由を求めてアメリカ大陸に渡って来たのです。
そして、彼らを乗せた船が「メイフラワー号」です。
これは、アメリカでは小学生が必ず習うことで、アメリカ人ならほぼ誰でも知っています。

 

この「宗教的自由を求める」ということは、アメリカ建国の精神ともいえます。
この考えに従えば、アメリカとしては、税金を払うか払わないかといった現在のアメリカ社会の制度よりも、アーミッシュの信仰の自由を認めることを優先しないといけなくなります。

 

アーミッシュという人々の存在を認めるということは、確かにアメリカ人の彼が言うように、とても「アメリカン(アメリカ的)」だと思います。

 

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