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東南アジアとサンスクリット語・「アンコールワット」の由来

 

 

前回に、「タイ人を驚かせる魔法の言葉」として、「クルンテープ・マハーナコーン」について書きました。

 

 今回は、さらに一歩進んでこのタイ語の「ナコーン」という言葉について書いていきます。

 「ナコーン」なんて言葉は初めて聞いた!
 という人も多いと思いますが、実は大抵の日本人はこのナコーンを知っています。

 

 特に、カンボジアに興味がある人や実際に行ったことがある人は、このことを知っているはずです。
知っているけど、それが「ナコーン」だとは気づいていないだけです。

 

では、そのナコ―ンについて、書いていきますね。
 この「ナコーン」という言葉も、「NAGARA(ナガラ)」というサンスクリット語を語源としています。
 覚えてますか?サンスクリット語。
こんな言語でしたね。

 

「インド=ヨーロッパ語族に属するインドの言語。梵語(ぼんご)とも呼ばれ、古代インドでは共通語として活用された。現在もインドの公用語の一つになっている(世界史用語集)」

 

 タイ語の「ナコーン」は、「都市」・「街」といった意味があります。
 サンスクリット語は、インドや東南アジアに広く伝わっています。
ですから、それらの国の都市名に、この「NAGARA」を由来とする言葉がついていることも多くあります。

 

 例えば、インドでは、「ナガル」という言葉になっていて、カシミール州には、「スリナガル」という都市があります。
 また、ガンディーが生まれたグジャラート州には、その名にちなんで名づけられた

「ガンディーナガル」という都市があります。
意味は、そのまま、「ガンディーの町」です。

 

 「NAGARA」は東南アジアに伝来して、タイ語の「ナコーン」になったことは先ほど書きました。
 この言葉は、マレーシアでは、「NEGARA(ネガラ)」というマレー語になっています。

 

 写真のマスジッドは、「イスラム礼拝所」のことで、「NEGARA」は「国、国立」という意味です。
 つまり、「MASJID NERGARA」とは、「国立のイスラム礼拝所」という意味になります。

 

ちなみに、「マスジッド」と「モスク」は同じく、イスラム教徒の礼拝所のことをさします。
マスジッドはアラビア語で、モスクは英語ということだけです。

 

ほとんどのムスリム(イスラム教徒)は、どちらの言葉を使っても気にしないと思いますがう、イスラム教徒と話すときは、「マスジッド」を使った方がいいかな、と思います。

 

 

 ただ、不思議なことに、マレーシアやタイに伝わったこの「NAGARA」という言葉が、どういうわけかカンボジアには、伝わらりませんでした。
 ということは、ありません。

 安心してください、来てますよ。

 

 このサンスクリッド語の「NAGARA」が、カンボジアでは、「アンコール」というカンボジア語になっているのです。
 日本人が大好きな世界遺産「アンコール・ワット」の「アンコール」です。

 

 カンボジアに興味がある人なら、カンボジアにアンコールワットがあることは、知っているはずです。

 

 このカンボジア語の「アンコール」は、タイ語の「ナコーン」と同じで、サンスクリット語の「NAGARA」を語源としています。
 つまり、これらはまったく同じ言葉です。

 

ただ、タイ語発音だと「ナコーン」になって、カンボジア語発音だと「アンコール」になるということです。
 だから、「アンコール・ワット」をタイ語で発音すると、「ナコーン・ワット」になります。

 

 まあ、普通の日本人が、このタイ語発音の「ナコーン・ワット」を使うことはないと、まず思います。
けれど、もし、何かの機会で使うなら、少し注意が必要となります。

 

 これをカンボジア人の前で言ってはいけません。
 カンボジア人には、タイ人をあまり良く思っていない人が多くいます。

 

 2003年には、「タイ大使館焼き討ち事件」という事件が首都プノンペンで起きてました。
 これは、タイ人の女優のある発言がきっかけとなったとされるものです。

 

「タイのものだったアンコールワットを奪ったカンボジア人は嫌い。アンコールワットはタイに返すべき!」

 といったことを、タイのテレビ番組で発言したと、カンボジアの新聞が報道しました。
 そして、次のような事態にまで発展した。

 

「1月29日、プノンペンにて、発言に怒った市民約3000人がタイ大使館を包囲し、タイ国旗を焼くなど、暴動が勃発した。一部は館内に侵入し放火などの行為を行ったため騒がれた。

また、この暴動においてタイ人が慕っているプミポン国王の肖像が踏みつけられている写真が流出したこともあり、今度はタイ側で抗議が発生。

 バンコクのカンボジア大使館に500人近いタイ人が集まり、カンボジア国旗を燃やすなどしたが、プミポン国王が「悪党の行動に反応してはならない」と発言したことで、沈静化した。

 1月30日には大使館周辺の騒動は収まり始めたが、タイ王国のタクシン・チナワット首相の「1時間以内に事態を収束しなければ、自国民救助のため、特殊部隊を派遣する」との発言への反発から、再び暴動が勃発した。

タイ系ホテル、商店、企業、工場など市内15か所が投石や放火などで大ダメージを受けた。この一連の暴動で、タイ人1名が死亡、約10名が負傷した。被害総額は約30億円となった(ウィキペディア)」

 

 実際のところ、多くのカンボジア人は、タイを良く思っていません。
国境紛争で、タイとカンボジアの軍が衝突して、死傷者を出したこともあります。

 

カンボジア人には、タイに反タイする人もいます。
失礼しました。

 

 カンボジア人からは、こんなことを聞いたことがあります。

 「タイでは、アンコールワットはタイのものだ、って学校で教えられているんですよ」

 「バンコクのワットプラケオにあるアンコールワットの模型は、『あれは、タイのもの』ということを表しているんですよ」

 

 どこまで本当か分からないという「都市伝説」のようなものかもしれませんが、これを信じているカンボジア人は、けっこういると思います。  

 

そんなカンボジア人が誇りとするアンコールワットを、タイ語で発音して喜ぶカンボジア人はいないでしょうね。
 日本と韓国もそうだけど、「お隣さんの国」には、いろいろ複雑な事情があるようです。

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タイ旅行に行く人へ、タイ人を驚かせる「クルンテープ」

 

「日本人は私がこれまで会った中で、もっとも好感のもてる国民で、日本は貧しさや物乞いのまったくない唯一の国です(オリファント 幕末)」「逝き日の面影 平凡社」

 

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以前、「マハ(偉大な、大きい)」というサンスクリット語について書きました。
この「マハ」が、日本語の「摩訶不思議」の「摩訶(まか)」の語源となった、という話です。

 

インドの「マハラジャ(大王)」の「マハ」も、「マハトマ・ガンディー(偉大なる魂:ガンディーのこと)」の「マハ」で同じです。

 

今回も、サンスクリット語つながりで、もう一本記事を書かきたいと思います。

このサンスクリット語の「マハ」という言葉は、日本だけではなく、タイなど東南アジアの国々にも伝わって、現在も使われています。

 

「世界で一番長い名前の首都は知ってる?」

バンコクで、同じ年ごろの日本人と知り合い、ご飯を食べているときに、そう聞かれことがあります。

 

幸い、それは、知っていました!
スリランカの首都の「スリジャヤワルダナプラコッテ」です。

「いや、実は、違うんだよね。答えは、タイの首都なんだって。『バンコク』っていうのは、正式名称じゃないらしい」

 

ということで、自分は勘違いをしていたらしい。
「でも、その正式名称が長すぎて覚えていないんだけど」
なんだ、知らんのかい。
と、そのときは思ったけど、確かにこれは覚えられそうにない。

 

「バンコク」というのは、外国人が使う呼び方で、タイ人は、4これとは別の正式名称で呼んでいるようです。

 

在日タイ大使館のHPには、このようにあります。

 

「外国人はタイの首都を「バンコク」と呼びますが、正式名称はバンコクではなく以下の通りとても長い名前です。 普段、タイ人は正式名称の初めの部分「クルンテープ」を首都名として呼んでいます。
正式名称
“クルンテープ・プラマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット”」

 

あまりにも長いので、普通は、タイ人でも覚えていないといいます。
私は、これをすべて言うことをができたタイ人には、今までに2人しか出会っていません。

 

タイ人は、大抵、「クルンテープ(天使の都)」か「クルンテープ・マハーナコーン」と呼んでいるようです。
このHPにある「プラマハーナコーン」の「プラ」は無視していいです。

 

ちなみに、タイ語の「プラ」は、「聖なる」「仏像」「僧」という意味があり、「ワット・プラケオ」の「プラ」や、ラオスの「ルアンプラバーン」の「プラ」でも使われています。

 

あるとき、タイ人から、「バンコクは、どうだ?」と聞かれたので、何気なく「I like this city  クルンテープ・マハーナコーン」と言ったら、そのタイ人が目を丸くしていました。
「よく知っているな!驚いたよ」
と、喜んでもくれましたよ!

 

これで味をしめたので、「クルンテープ・マハーナコーン」を別のタイ人に言ってみたところ、同じようにびっくりしましたね。

 

「おまえは、タイ人だ!」というお褒めの言葉もいただいたり。
「クルンテープ」だけでなく、「クルンテープ・マハーナコーン」まで言うのが、ミソですよ。

 

この「マハーナコーン」の「マハー」というタイ語が、「マハ」と同じサンスクリット語で、はるか昔、インドからタイに伝わった言葉です。

 

写真の仏像(頭部)がある寺も、「ワット・マハタート」で「マハ」があります。

 

「マハー」が「偉大な」、「ナコーン」が「都市」という意味で、「マハーナコーン」は、「偉大な都市」になります。
バンコクの正式名称の中には、3つ「マハー」があります。
すべて、サンスクリット語の「マハー」でしょうね。

 

外国人が「ファランポーン駅」と呼ぶバンコクの中央駅も、正式名称は「クルンテープ駅」です。

タイ人はやはり、こちらの言い方をしているようです。

 

タイ人にとっては、「バンコク」よりも「クルンテープ」の方がなじみがあるし、普通は外国人も使わないから、この呼び方を外国人がすると親しみを感じてくれますよ。
タイに行ったら、ぜひ、試してみてください。!

 

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ニュージーランド人「日本じゃ、ナチスのかぎ十字がOKなのか!?」

 

 

「驚くことには、また残念ながら、自分の国で人道の名に於いて道徳的重荷になっている善徳や品性を、日本人は生まれながらにしてもっているらしいことである。(モース 昭和)」
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」

 

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15年ほど前、ニュージーランド人の友だちから、「ニュージーランドに帰るから、兄のための土産を買うのを手伝ってほしい」と頼まれた。

お安い御用だ。

 

 そのニュージーは、「日本刀が欲しい」と言う。
でも、それをニュージーランドに持ち込めることはできるのだろうかか?と、思ったら、おもちゃの刀でいいらしい。

 

 何でも、自分と兄さんが子どものころ、テレビ番組の「忍者タートル」の大ファンだったから、ニュージーランドに帰ったら、「忍者ごっこをしたい!」とか。

 そのための刀が欲しいという。

 

 すると、彼の友だちのオーストラリア人もこんなことを言い出す。

「忍者タートルは最高だったよ、オレも刀を買って忍者ごっこをしたいぜ」

 

 「20代の後半になって、何でそんなことをしたいのか」と、半ばあきれてしまったが、ニュージーランド人やオーストラリアは、こういうバカバカしいことが大好きらしい。

 「やっぱり、刀は、日本で買いたいんだよ」

 ということで、彼らを連れて、市内のアーミーグッズショップに行くことにした。

 

 

 店の中の、ガラスケースの中にあった商品を見ると、2人とも、大興奮。
「おい、これ、手裏剣じゃねえか」
「やべえな、それも絶対買わなきゃ!」

 

 

 そんな感じに、鼻息が荒くなっていた彼らが、あるものを見て急に言葉を失った。

 

彼らの視線の先にあったのは、ナチスの鉤十字がデザインされたものグッズだった。


鉤十字(ウィキペディア)

 

「それは、ナチスの鉤十字だよね」

 と、ボクが言うと、すっかり笑顔が消えていた彼らは、こう言う。

 

 「マジかよ、日本では、こんな物を売っていてもいいのか?ニュージーランドだったら、大問題だよ」

 

 「オーストラリアでも同じだよ。こんな物が普通に置いてあるなんて、考えられない。でも、ここにあるっていうことは、これを買う人がいるっていうことだよな?オーストラリアだったら、こんなものをつけて、街を歩いたら、『俺は人種差別主義者だ』と言っているようなもんだぞ」



 当時の、ボクは、鉤十字がナチスのシンボルだということは、知っていたけど、それが「欧米でどのように認識されているのか」ということは、あまり理解してなかった。

 

 欧米では、ナチスを連想させる「ハーケンクロイツ(鉤十字)」が、人目がつく公の場で使われることはないという。

 

 ドイツでは、ナチスを生んだドイツでは、このマークを使うことが、法律で禁止されている。


とにかく、そういうことで、欧米人が日常生活でこのマークを目にすることは、まず考えられない。

 

 だから、そんな外国人日本に来て、仏教のシンボルである「卍」を見ると、とてもびっくりする。


 以前、ボクがお寺に連れて行ったイギリス人も、「卍」を見つけると、足を止めて目を丸くしていた。

 

 「何で、こんなところに、『ソワスティカ』があるの?」

 「ソワスティカ」とは、「卍」のサンスクリット語読みだけど、イギリス人がこういう言い方をするのを聞いて、ボクの方が驚いた。



 欧米人が「卍」を見ると、ナチスの鉤十字を連想するのは、当然のことだと思う。

 

少林寺拳法のマークは、昔は「卍」だったのに、今では「双円」という別のマークに変わっている。
 この変更の理由の一つには、「卍だと、欧米人に誤解されやすい」というものがある。

 

 先ほど、アーミーショップでナチスのマークが入った商品を売っていたことを書いたが、それは15年以上も前になる。
それからは、日本でもナチスについて「世界の認識」が浸透しているのかな、と、思ったら、案外、そうでもなかった。

 

 鉤十字は、冗談でも使ってはいけないのに、去年8月、ファッションセンターの「しまむら」が、やってしまった。

 この鉤十字のデザインのあるタンクトップやネックレスを販売していて、騒ぎになった。

 

「しまむらで『ナチス鉤十字』風ネックレス 指摘受け販売見合わせ(Jcastニュース)」

 

 これは、国内の日本人向けの商品だとしても、さすがにアウトでしょ。

 ドイツでは、ナチスのマークはもちろん、ナチスに関するすべてのことに神経をとがらせている。

 

「常識の世界地図 文藝春秋」には、次のようにある。

 

「ドイツ人に決して言ってはならない言葉はナチ!である(同書)」

 「ヒトラーへの忠誠を示した挨拶だったハイルも使わない。これは本来、幸運、健勝といった意味の何でもない言葉なのだが、ハイル・ヒットラー!で知られるように、ナチを想起させることから、いまでは冗談でも使ってはいけない言葉になってしまった(同書)」

 

学校の授業で生徒が手を挙げるときも、人差し指を上にさすようにしてあげるという。

五本の指をそろえて手を挙げると、ナチスがヒトラーにしていた敬礼を連想させるから、という理由で。

 

 ただ、そういう理解をしていると、海外旅行をしていて、首をかしげたくなるようなこともある。

 

 例えば、ボクが日本人だと分かると、ドイツ人から次のようなことを言われたときだ。

 

 「第二次世界大戦で負けたのは、イタリアなんかと組んだからだという冗談はよくドイツで耳にする。日本人に向かって、『今度はイタリア抜きで・・・』などと片目をつぶってみせたドイツ人もいるくらいだ(常識の世界地図 文芸春秋)」

 

 「今度は、イタリア抜きで、戦争をやろうぜ」という意味になる。ボクは、今までドイツ人から2回この言葉を聞いたことがある。

 

公では、ナチスは絶対に否定されているけど、ドイツ人の「本音」では、どう思っているのだろうか?

 

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日本のイルミネーションの始まりは、日露戦争から。

 

「人力車に乗って田舎を通っている間に、徐々に気がづいたのは、垣根や建物を穢なくする記号、ひっかき傷、そのたが全然無いとである。この国には、落書きの痕をさえとどめた建物が一つもない。(モース 明治時代)」

IMG_4838

 

イルミネーションがきれい時期になりましたね。
これは、最近知った、ただの「マメ知識」です。

このイルミネーションが日本で始まったのは、日露戦争のころのようです。

 

 以下、「明治の話題 ちくま学芸文庫」を参照して書きました。青文字が、抜粋になります。

 

 「東京のイルミネーションは多分日露戦役中からであらう。戦争が終わって海陸将兵の凱旋(がいせん)する頃には、凱旋門をはじめ、市内の各所にイルミネーションが点ぜられ、都人士の眼を眩(まばゆく)くした」

 

 東京の各所に、「凱旋門」があったこと自体驚きですが、当時の日本人には、イルミネーションは特別のものみたいだったようです。

 

 ところで、日本人が初めてイルミネーションを見たら、どのように感じるのでしょう?
当時の明治日本人は、こう感じたようです。

 

 「暗い東京の中でも特に暗い上野の一角に、夜ヶ(よなよな)イルミネーションがついて、不忍池の水を照したのだから、空が焦げるやうに感じたのは無理もない」

 

 また、夏目漱石は、こう言っています。

 

「生きてあらば、生きたる証拠を求めんが為(ため)にイルミネーションを見て、あっと驚かざるべからず」

 漱石は、「生きている証拠を求めるために」、イルミネーションを見に行くよう勧めています。

 

ただ、イルミネーションは、「こんな事は東京よりも大阪の方が先鞭(せんべん)をつけてゐた」とあります。

 

 やはり、大阪人は、昔から派手好きだったみたいですね。

 

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アメリカとキューバ・日韓の歴史、一つの事実に二つの認識(見方)

 

別のブログになりますが、以前、下の記事を書くときに、「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書」と「キューバの歴史 明石書房」を読みました。

 

キューバ危機とその後のデタント~平和について③~

 

 この二冊を読み比べると、「キューバ危機」という同じ出来事に対して、アメリカとキューバとでは、まったく違った見方をしていて興味深かったです。

 

今回の記事では、「同じ出来事への二つの見方」を紹介します。

 

 「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書 村田薫」では、キューバ危機を「アメリカがソ連を屈服させました」と、アメリカの勝利としています。

 

 一方、「キューバの歴史 明石書房」には、キューバはアメリカの「核の脅迫」に屈しなかったとして、「キューバ人民は、冷静さ、決意、勇気という点において不滅の模範を示した」という記述があります。

 

 つまり、キューバはキューバ危機に対して、「キューバ人民が勝利し、アメリカは敗北した」という見方をしていることが分かります。

 

 同じ歴史的事実でも、アメリカとキューバとでは、見方がまったく違いますね。

 

 こういうことを知ると、世界の国には、それぞれの国の価値観や見方があるということが分かります。

 

 さらには、同じ国の中でも、多様な価値観がありますね。

 

 だから、歴史的な同じ出来事であっても、いろいろな見方があって当たり前です。
同じ事実であっても、それを書く側の見方や価値観が反映されていますから、同じ表現になるとは限りません

 

歴史を書くにしても、国や出版社で書き方が違っていても、当然です。 

 

 ときには、「キューバ危機」というまったく同じことに対しても、アメリカの教科書とキューバの教科書のように、「正反対」の記述になってしまうこともあります。

 

 しかし、その書き方には、アメリカとキューバの歴史認識が反映されているのだから、違っていても、それぞれの国では正しい見方であることは間違ありません。

 

 もっとも、アメリカ・キューバ共に、「自分の国を良く書きたい」という気持ちは、まったく同じなのかもしれませんけどね。

  

 すべての国に、その国なりの価値観や見方があります。
 だから、国が変われば歴史認識も変わることもあります。
 それは、「良いこと」でも「悪いこと」でもなく、世界では「よくあること」です。

 

 日本で「南シナ海」と呼ばれている海は、フィリピンでは「西フィリピン海」と呼ばれています。
 同じ場所であっても、見方が変われば、呼び方も変わります。

 

 でも、アメリカとキューバのように、異なる価値観や歴史認識のままででも、国交を結ぶことはできるし、友人になることもできます。

 

 日本と韓国では、歴史に対する価値観の違いが問題になることがあります。でも「あなたの歴史認識は違う」と言われてもあわてる必要はありません。

 

世界では、国が違えば考え方も違ってくることは、よくあることですから。
でも、どちらかの考えに合わせる必要もありません。
互いに、互いの違いを認め合えることが大事だと思います。

 

 私は韓国人の友人がいますが、歴史や領土については、価値観や見方はまったく違います。

でも、仲良くやっています。


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知ってましたか?日本語にあるサンスクリット語 ~例えば「カルピス」~

 

以前、別のブログでこんな記事を書きました。

「暴力のすすめ」 by  ガンディー

その「ガンディーつながり」で、今日は雑学的な記事で書いていきます。

 

インドで、ガンディーは「マハトマ・ガンディー」とも呼ばれています。
この「マハ」は、「偉大な」という意味のサンスクリット語です。 ちなみに、「サンスクリット語」とは、こんな言語です

 

 「インド=ヨーロッパ語族に属するインドの言語。梵語(ぼんご)とも呼ばれ、古代インドでは共通語として活用された。現在もインドの公用語の一つになっている(世界史用語集)」

 

「マハトマ」を日本語にすると、「偉大な魂」になります。
この「マハ」は、「マハラジャ(大王)」の「マハ」と同じ言葉です。
このサンスクリット語の「マハ」は、世界のいろいろな国に伝わり、現在も使われています。

 

日本も例外ではなく、すっかり日本語になって、現在でも多くの日本人に使われているのです。
これから、そんな「サンスクリット語由来の日本語」をいくつか紹介してます。 下の言葉は、「日常語から分かる仏教入門 ひろさちや」を参照にしました。

 

まず、この「マハ」という言葉は、日本語では、「摩訶(まか)」になりました。  「摩訶不思議」の「摩訶」です。
意味は、マハと同じく「大」でしょうね。

 

・「仏陀(ブッダ)」

これはサンスクリット語で、「(真理に)目覚めた人」という意味になります。  

 

・「旦那(だんな)」

サンスクリット語で「布施をする人」のことを「ダーナパティ」と言ます。
この言葉が日本語の「旦那」になりました。

 

・「南無(なむ)」

「南無阿弥陀仏」「南無法蓮華教(なんみょうほうれんげきょう)」の「南無」ですね。
この言葉は、「帰依する」を意味するサンスクリット語の「ナマス」に由来します。  

 

現代のインドのあいさつ「ナマス・テー」の「ナマス」と「南無」は、同じサンスクリット語由来の言葉です。
「ナマス・テー」は、「あなたを尊敬(に帰依)します」という意味です。

まあ、この言葉をインド人が使うとき、本当にそう思っているかは知りませんけどね!

 

・「島(しま)」

ここでいう「島」は、「アイランド」ではありません。
「この辺は、オレのシマだ」というように、一定の区画を表す「シマ」です。
この「島」は、サンスクリット語の「シーマ ー」が語源になっている、という説があるといいます。

 

・「魔(ま)」

サンスクリット語の「マーラ」が語源です
意味は、「死にいたらしめるもの」「殺すもの」。
怖いですね!

それが、「仏道修行の妨げとなるもの」の意味になり、人の心を乱したり、善い行いをするのを邪魔するようなものを「魔」と呼ぶようになりました。

 

・「斑(まだら)」

まだら模様の「まだら」は、サンスクリット語の「マンダラ(本質をもったもの)」が語源となっています。
チベット仏教の「マンダラ」と同じ言葉ですね。

 

・「琵琶(びわ)」

サンスクリット語の「ヴィーナー」が語源です
弁天様が持ってる楽器で、琵琶湖という湖名にも使われていますね。

 

・「瓦(かわら)」

「鉢(はち)」や「頭蓋骨」を意味するサンスクリット語の「カパーラ」が語源です。
それが、なんて屋根の「瓦」になったのでしょう?
よく分かりません。

 

・「塔(とう)」

サンスクリット語の「ストゥーパ」が語源です。
ストゥーパとは、「もとはブッダの遺骨をおさめるための建造物のこと。 仏像出現以前、信者は これを礼拝していまた。

 

「インドでは石造であるが、中国・日本では木造となった(世界史用語集)」

 

というものです。
このサンスクリット語を、中国人(西域人?)が、漢字で「卒塔婆」と書き表し、それが省略されて「塔」になりました。
以前見たテレビ番組では、日本にある三重の塔や五重の塔などの「塔」とは、「釈迦の遺骨があるお墓のこと」と解説していました。

 

・「カルピス」

カルピスが発売されたのは、第一次世界大戦が終わった翌年の1919年のこと。
このとき、当時の社長が、新しい飲み物の命名を仏教学者に相談したところ、仏教の言葉の「醍醐味」をすすめられたそうです。

 

この「醍醐味」は、サンスクリット語で「サルピス」と言 います。
このサンスクリット語に、当時の日本で人気があった「カルシウム」を足して、「カルピス」という飲み物が生まれたということです。

 

「体にピース」は、「平和」のピースと「サルピス」の「ピース」をかけたものですかね? こうした言葉の伝来をみても、インド文明の影響力の強さを感じますね。

 

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